| ボクは えいち家の 三人兄弟のすえっ子。 お姉ちゃんと お兄ちゃんが いる。
ボクが小学校の時、「いじめ」がはやった。
今のイジメとは違い、いじめるターゲットが日替わりなのだ。
昨日まで普通だったのに、ある日学校へ行くと誰も口をきいてくれない。
「イヤだな」って思っていると五十嵐がそばにきて
「今日はおまえの番みたいだぞ」ってことになる。
孤独な給食時間と 数回の休み時間をすごし、放課後の掃除の時間になると終了らしい。
「いったい誰が こんなこと決めてるんだよ!」
なかのいい 五十嵐や今井もわからないらしい。そのころクラスには3つの勢力があった。

いわゆる進学コースの数人。
この数人は 互いがライバルで 競いあっていても四谷大塚という 偉大な看板のもとに 結束したエリート意識の連中で男女おりまぜ5人はいた。
それからボクたち。
ボクたちは塾にもいかず、特別な習い事もしていなかったけど 成績はそこそこで 教科によっては 四谷大塚連合を粉砕していた。かなり わんぱくで 女子もまざっていたけど いつも外遊びに熱中していた。
あとは おとなしいチームだ。
この人たちは 鉄道の話や 女子はビーズなんかをやっていた。
で、「イジメ」ゲームの発案者と指揮者を探すとどうやら四谷大塚連合にいる 森山っていう女子だってことが判明した。森山は朝早く教室に来ていて 登校してきた子に
「今日は○○を無視するのよ」って命令していたらしい。
そして森山が塾に行こうと急いで下校するとその日の「イジメ」ゲームは終了するってことだ。
森山は前にも 男子ととっくみあいのけんかもしたし、気の強い転校生だ。みんな 逆らえないので いうことをきいていたらしい。
自分の命令通りになるのが おもしろいだけで ターゲットは誰でもいいんだな。 ってボクは感じた。それにターゲットを毎日替えていたのは 森山のかくれた良心だったのかもしれない。
森山とは2年間同じクラスだったけど 1度も口をきいたことはなかった。
|